Friday, July 5, 2013

(COLUMN) より音楽特化型SNSになった新しいMyspaceについて考えてみる



懐古厨にとって、バンドページとはFacebookよりMyspaceの方がやっぱり…


新しい音楽を掘り下げるなら「Myspace」と言っても良い程に、音楽好きにとって無くてはならなかったSNS、"Myspace"。バンドの「プロフィール」「日記」「写真」「ライブ情報」「音楽プレーヤー」等が同ページにゴチャっと表示されていて、そのディスプレイに映る1ページだけで何となくバンドの事が分ってしまう程。
同じページで、そのバンドの曲を聴きながら「Biography」や「Influences」や「Friend List」をチェック出来るのですから、何だか見難いそのユーザーインターフェースも慣れていくと、これ以上ない程分かりやすいデザインになっていきます。個人的にはこのデザインはFacebookの数倍魅力的と思います。「バンドページとしては」ですが。
TechCrunch Japan: ショーン・パーカー、MyspaceがFacebookに負けた理由を語る
とは言え、この記事を読むとFacebook側は「そのMyspaceのデザインこそが駄目」だったからFacebookに負けたと見ているようですが。まああのゴチャッとした感じだと情報量も限られて来るのかしら。見やすさと情報量のバランスが難しそうではあります。それにあのMyspaceデザインの魅力は、ページ中央にドンと構えた音楽プレーヤー。別に音楽に興味のない人間には必要の無いツールなのですが、あれが無いとどうにも締りのないデザインになってしまう気もします。
ぶっちゃけ僕も使ってて個人利用には向かないと思いましたよ。

「そんならこっちにも考えがあるぜ!」とMyspace側が思ったかわかりませんが、今年の1月にMyspaceのデザインを大きくリニューアルしていました。果たしてこれがFacebookを脅かす程のモノになるのか…はたまたイタチの最後っ屁になるのか…


新しいMyspaceのデザインとメリット



The new Myspace from Myspace on Vimeo.

デザイン云々を批判されまくっていたMyspaceが取った方向性として、動的に可変するコンテンツ群、縦スクロールではなく横スクロールでしていくページ…と明らかにスマートフォンやタブレットPC等での利用を意識したデザインになっているなと感じました。

現在、当たり前のようにスマートフォンやタブレットPCを持つ時代になり、ウェブページへのアクセスもデスクトップパソコンではなく、携帯型のソレを使ってのアクセスがかなり増えていると思います。そういった層をターゲットにしなければならないのは当然っちゃあ当然かもしれませんね。駅やバス停、飯食ってる時もスマートフォンでTwitterやFacebookをチェックする人が多いですからね。そういう人を巻き込めればという事でしょうか。

それでは、パッと使ってみての簡単な感想を書いていきます。

1.デザインがオシャレ




まあ確かにオシャレですよね。Facebook等のSNSのデザインの簡素さやカスタマイズ性の低さを嘆いていたユーザーには大きな魅力といえるかもしれませんね。
上記画像は僕のStreamページです。ここにコネクト(フォローみたいなもんです)したユーザーの投稿が表示されます。僕はまだKeith UrbanとBruce Springsteenしかコネクトしてないので、男臭い感じに。
Streamページはフィルターもかけれるようなので、「写真だけ」、「曲だけ」等でStreamページを埋める事も可能のようです。


2. 音楽要素が良い感じ。より音楽特化型にしたSNSにするつもりか?




上記画像のように、どのページの下部にミュージックプレーヤーが表示されます。音楽を聴きながらページを自由に見るっていう機能は残っていて嬉しい限り。どのページにアクセスして、ページを更新しても、プレーヤーは止まること無く曲を流し続けます。

そしてちょっと感動したのが、この[Discover]→[Music]にあるミュージックページの「Play this chart」というボタン。ここをクリックすると、新生Myspaceチャートがプレイリストして再生出来ます。残念なのは、サンプル再生みたいに30秒しかない曲もある事でしょうか。とはいえ、作業用BGMとしては申し分のない機能かなと。最近はベスト・ヒットUSAをたまに見るくらいでしか、最近の曲を聴くことが無いので、これを機に聴いてみようかなと思います。



それにこのMyspaceプレーヤーはブログ等に埋め込み可能なんです。これは音楽Bloggerとしては嬉しい。あとOne Directionのこの曲のフック半端じゃないですね。これは口ずさんじゃいますわ。


3. DiscoverのMixesが結構面白そう




写真や記事、動画やら曲をアップロードする際、「Mixes」という項目でアップロードするようです。
ジャンル毎の最近のベストアルバム/ベストバンド特集とか、ライブレポ等、気になるニュースみたいなのがザックリ並べられてます。これ自分で作成したプレイリストをMixesとして投稿も出来るっぽい感じですね。
個人の投稿したベストバンド/アルバムみたいなのは大抵プレイリストとして挙げられてて、これまた作業用BGMとして利用出来ますね。




4. 掘り下げるならMyspaceの復活?"Similar To"と"Influenced By"でディグれるのか?



上画像はStrike AnywhereのMusicページです。このページ左側では、"Similar To(似た傾向のバンド)"と"Influenced By(影響を受けたバンド)"が表示されています。勿論、全てそれぞれバンドのMyspaceページへのリンク付きです。これは以前のMyspaceでは無かったですよね。文で"影響を受けたバンド"って書くバンドはいましたけど、リンク付きってのは嬉しいですね。

ちなみにSimilar Toの上5つは、左からAlkaline Trio/Mad Caddies/Strung Out/The Gaslight Anthem/Banner Pilotです。Influenced By7 Seconds/Fugaziです。
ただこれって、バンドが決めてるのかしら?それともMyspace側が適当に決めてるのかしら?Lastfmみたいに。そこら辺はわかんないです。

これらの正確さはともかく、好きなバンドの"Similar To"に知らないバンドがあったら聴いてみたい気がしますよね。ディガーの人達に嬉しい機能かもしれませんね。


4. 曲やアルバムをコネクトしまくって、"Library"に自分だけのプレイリストを作る。




Myspaceのプレイリストの作り方
1. 気に入った曲を"Connect"する。
2. [Home]→[Library]→[Songs]にアクセス(ここにConnectした曲が溜まります)。
3. Songsにある曲を再生します。
4. するとQueueという機能にSongsに登録された曲が上記画像下部のように並びます。
※このQueueはほっとくと下に隠れてしまいます。プレーヤーの曲名部分にマウスを持って行くと出現します。ずっと表示させたい方はQueue画面表示中に左上のPinボタンをクリックすれば固定されます。
5. Queueに目的のソングリストが並んでるのを確認し、左のボタン群の下から2番目[Save Queue]をクリックします。
6. このプレイリストはMixesとして投稿されるので、そのタイトルを設定します。
7. 今度は[Home]ではなく、[Mypage]にアクセスします。下のMyspaceボタン横の自分のアカウント名クリックすればいけます。
8. 自分の[Stream]欄や[Mixes]の欄に先程のプレイリストが並んでいるはずです。


ちなみに今簡単に作ってみたプレイリストのMixesページです。Myspaceが曲に合わせて画像をチョイスしてくれるので、簡単に格好いいプレイリストが作れます。曲同様、プレイリストもブログに埋め込むことも可能です。


プレイリストの使い道としては、一週間気になった曲をConnectしまくって、週末にプレイリストとしてMixesで投稿するのも面白いですし、それをブログに埋め込んで情報を拡散するのもアリかも?
「2013年上半期ベストソング」と題したプレイリストを作るのも面白いですね。曲だけじゃ、知らない人はピンと来ないし、YouTubeを一個一個貼るのも大変なので、こういうので利用するのも良いですね。


5. Twitterのアカウントでサインイン可能…つまり実名である必要は無い




正直これはデカい。Google+もFacebookも実名である事を共用されているわけで。正直な話、僕自身如何に自己顕示欲の強い人間だとはいえ、自身の情報を曝け出すのには若干の抵抗があるので、実名や細かいプロフィールを乗せる必要が無いのはありがたい。
とは言え、その分知人が僕を見つけてコネクト!みたいな事はないので、横の繋がりを広げるのには向いてないかなとも思います。


6. スマートフォンへの対応




以前は対応していなかったスマートフォン等への対応もばっちり。こちらは縦にStreamが流れていきます。タブレットPCだと横スクロールなのかな?感覚的にはTumblrとかのスマートフォンページみたいな使い勝手かも。

アプリは現在Androidでは確認出来ませんでしたが、iPhone用のモノはあるようです。とは言え、SNSの機能が強いだけで、音楽プレーヤー等は利用出来ないそうです。正直この強みをスマートフォン等で活かせないと、利用者は増えないような気がします。パソコンでプレイリストを作成し、スマートフォンでそのプレイリストを再生出来る…となるとかなり強い魅力になると思うんですけどね。


簡単にまとめ


Facebookのように、友人知人同士でコミュニティを広げていくSNSとしての利用は難しいと思います。実名でない人も多いですし、プロフィールもあそこまで詳しく記載する必要もない。なので全く書いてない人も結構居ました。

とは言え、Myspaceの魅力は個人間で情報を共有するSNSとしてではなく、アーティストやバンドを通じ、音楽情報を共有するという所。必ず楽曲が伴うその情報は、他のSNSには無い魅力です。
ボタン1つで、アルバムや曲等をプレイリストにまとめる事が出来るし、ページ更新に左右されない音楽プレーヤーはかなり便利です。Myspaceでの繋がりは、音楽を介在したものが中心となるのではないでしょうか。
Facebook、TwitterやTumblrよりも、より音楽を聴くという機能にこだわったツール故に、Mixesの投稿も音楽関係のものが増えています。結果、「この人の良く投稿するプレイリストや曲は僕と趣味が合うな」という理由でコネクトする場合も多くなると思います。こういうコネクトする人の判断理由も、友達・知人ではなく、「音楽の趣味が合う人」という音楽を介在したものになっていくと思います。他のSNSよりも更に。

ただ、これはあくまで妄想の域を出ません。というかこうなって欲しいという願望です。当然世の中は音楽が好きでしょうがない人ばかりではないのですし。当然それが駄目という事は全くないですしね。

僕が思う新しいMyspaceの使い方は、気に入ったバンドや曲、気になる情報や記事、自作・他作のプレイリストをMyspaceで集めて、他の媒体(TwitterやFacebook、Tumblr、ブログ等)で発信していくという方法。Myspaceがより音楽特化型になったおかげで、FacebookかMyspaceか?という二元論にならずに、両方を活かし合いながら、お互いをより良いモノに出来るのではと期待しています。

個人的にも思い入れのあるMyspace。これを機にまた利用者が増え、少しでも盛り上がれば良いなあと心から思っています。


気になる方は是非サインインして、一度利用してみて下さい。プレイリスト作成とかクセになりますよ。ちなみに僕のページは(https://myspace.com/woh64)です。宜しければ参考までに覗いてみて下さい…

Myspace: myspace.com 

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